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斧田
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特に触手と百合は好きではありません
好きじゃないけれども興味があるので描いている感じです
先生と言われるほど立派な人柄ではないので
出来れば先生と呼ばないでくれると嬉しいです
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夜中布団をかぶって寝ようといると天井からぎしりと家のきしむ音が聞こえた。
音がした天井の隅に目を凝らしてやると、そこには一尾のマグロが泳いでいた。
どうして君はこんな所にいるのだときいてみると、「群れからはぐれてしまったんだ」とマグロは言う。
どこから家に入ったのかときけば「冷蔵庫を買った時から僕はそこに入っていた」と言う。
今度は逆に「君の飼っていたプードルを食べてしまったけど大丈夫だったかい?」と彼からきかれた。
美佐子は生まれつき目が見えず、保健所に処分されかけていた。そうされる前に僕が引き取った犬だった。
最近の美佐子は老衰のせいか、見えない目もくぼんでしまい餌を食べようとする気力さえわかないようだった。
最近の僕は美佐子が苦しんでいる姿を眺める事が苦痛になっていた。
「美佐子は食べられる前になんて言っていた」
「『歯が痛んで顎も痛んでもう何も食べる気がわかないよ。食べる喜びがわからないんだ。そんな私が何かに食べられて、食べる喜びを分けられたらなんと素敵なんだろう』って」
美佐子はなんて頭の悪い犬なのだろう。
マグロは悪びれる事なくこう言った。
「群れのみんなとまた一緒に泳ぎたいんです、でもお腹がすいて動けないのであなたの事も食べさせてくれませんか」
マグロは目を輝かせてそんな事を言った。
僕は食べる喜びは失ってはいないけれど、群れる仲間がいるという喜びは知らなかった。
少し考えたあとこう答えた。
「君の胃に入り消化され美佐子と共に君の肉になる。そうして群れの中を泳ぐのも良いだろうね、僕を食べてよ」
それを聞いた途端、マグロはその小さな口で僕の首の肉を噛みちぎりはじめた。

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